日別アーカイブ: 2021年4月23日

イカ活造りの美味しい食べ方

河太郎自慢の鮮度バツグンのイカの活造りを、最高に美味しく召し上がっていただく方法をお伝えします。

はじめはイカの切り身に塩をちょっと付けて召し上がってみてください。塩は福岡・糸島のこだわりの塩「またいちの塩」を使用しています。海水から昔ながらの製法でつくられた塩の味がイカの甘みを最大限に引き出します。

つぎに塩の上にレモンを絞ったレモン塩をお試しください。レモンの酸味でさっぱりとした風味が広がり、イカの甘味も一層引き立つ河太郎独自の食べ方です。なお、レモンはイカに直接かけずに塩にかけて頂く方が美味しく召し上がれます。

そして最後にお好みでワサビをつけて醤油でお召し上がりください。イカに最適なコクと甘みのある九州醤油を厳選してご提供しています。

活造りを満喫する「後づくり」

「後づくり」は、イカ活造りの大きな楽しみです。刺身の後にのこるゲソやミミを、天ぷら、全刺(刺身)、塩焼き、カニ味噌焼きのそれぞれの調理法で召し上がって頂けます。後づくりも活造りの料金に含まれております(一部追加料金)。

はじめての方は間違いなく「天ぷら」がオススメです。イカ活造りを注文されたお客様の約8割が選ばれる後づくりが天ぷらです。最高に鮮度のいいイカを、ベストな衣と火加減で提供します。

サクサク・アツアツの衣を一口かじると、プリプリのイカがお口の中ではじけます。あおさ海苔入りのごま塩と、天だし、2つの味付けで楽しんでください。美味しい天ぷらの秘密は、新鮮なイカをすばやく下処理し熟練の職人が揚げているからです。

「塩焼き」はお酒、特に日本酒がお好きな方にはピッタリです。

上級者に人気なのは、ゲソやミミなど身以外の部分もすべて細かく刻んでお刺身にする後づくり方法です。イカの全部を刺身にするので「全刺」(ぜんさし)と呼んだりします。部位ごとの食感や甘みの変化が楽しめるのが特徴で、コリコリしたミミの食感や、胴体部分のトロ~リとした甘みがクセになります。大きいサイズのイカでも、全刺ならぺろりと召し上がることができちゃいます。

河太郎博多駅店限定のオススメの食べ方は、「カニ味噌焼き」です。。細かく刻んだイカのゲソやミミに、かに味噌を入れた自家製マヨネーズときのこ(エリンギ、しめじ、えのき)を合わせて香ばしく炒めます。仕上げにたっぷりのネギをふりかけたら完成。イカの旨味が最大に引き出され日本酒、焼酎、白ワインによく合います。

あなたのお好みの食べ方をお店でぜひ発見してください。

「河太郎式」美味しいイカ活造りのつくり方

透き通るような切り身になってもゲソやミミがまだ動いている、極めて活きの良いイカの活き造りはどのようにつくられるのか。元祖河太郎のイカの活造りのつくり方をご紹介します。

●ケンサキイカの活造りのつくり方

  1.  オーダーが入ったら、いけすから網を使ってイカをすくう 
  2.  イカの重さを測る(はかり売りのため) 
  3.  イカをまな板に乗せる。イカの頭(ミミ)を手前に、足(ゲソ)を奥に置く 
  4.  右側のミミを持ち上げて、ミミの付け根にそって胴体に包丁を入れる(内蔵を傷つけないように注意) 
  5.  包丁を置いて、左手でイカを押さえ、右手で内蔵を取り出し身を洗う。この時大事なのは、スミ袋を破らないことと、殺菌された塩水で洗うこと。水道水で洗うと身が白くなる。 
  6.  再びまな板に置いて、「身」(刺し身で食す部分)を左手で持ち、ミミの付け根に沿って包丁を入れ「姿」(身以外のゲソやミミの部分)と「身」を切り離す。姿を先に皿に盛り付ける 
  7.  身の細い方(ミミが付いていた方)を左向き、皮目が上になるよう、まな板に乗せる 
  8.  左手で身を押さえ、右手の親指を皮と身の間に入れて、皮を引っ張って剥ぐ 
  9.  身を裏返して、薄皮とワタを包丁で削ぎ落とす 
  10.  身を裏返したまま、縦方向に切り目を入れる 
  11.  身を胴体方向に輪切り(引切り)して刺身にする 
  12.  刺身を皿の上の姿に盛り付けて「完成」


イカの種類や店舗によって調理手順が異なる場合があります。

イカ1杯を活造りにする所要時間は1分以内。河太郎のなかで最も来客数が多い呼子店では、3人がまな板の前に立って分担して調理することで30秒というスピードで調理できます。

活きの良さを決めるイカの管理

河太郎の各店には、店内に海水をなみなみと湛える大きな「いけす」(生け簀)があり、イカが悠々と泳ぐ光景を見ながらお食事を楽しんでいただけます。いけすの中でしっかりとイカを管理することが、美味しいイカ活造りの秘訣です。さっそく河太郎店内でのイカの管理についてお話しましょう。

①イカはどうやって運ぶの?

イカはトラックの荷台に水槽をとりつけた活魚車(かつぎょしゃ)で運びます。活魚車の水槽に海水を満たし、漁船や漁港のいけすからイカを生きたままカゴですくって運び入れます。運搬中は水槽の中に空気を送り続けて酸欠を防止し、できるかぎりストレスを与えないよう慎重に運転します。

②いけすの水温や水質はどれくらい?

いけすの管理の秘訣は、できる限りイカが採れた海の環境を再現することです。水温は季節によって設定をおよそ15〜17℃の間に調整します。ちょうどサウナの水風呂くらいの水温ですね。かなり冷たいことが想像いただけると思います。

いけすの海水は紫外線殺菌・ろ過した活性海水を使用(中洲本店・博多駅店)し、店内のろ過装置を通して常時循環させています。海水循環ポンプの向きや水量を調整して海水の流れをつくることが重要です。流れがあることでイカが一定方向に向きを揃えて泳ぐようになります。

泳がせるイカの量にも注意を払います。水質がわるくなると、死にやすくなります。どれくらいのイカを泳がせられるかは、水槽の大きさ、イカの種類や状態、漁の仕方、漁港からの運搬距離などによって変わってくるので熟練の判断が必要になります。

いけすの水中では、細かい空気の泡を吐き出す(エアレーション)装置を24時間作動させています。そのため普段はいけすの水面が泡立ち泳ぐイカの姿が見えにくいですが、調理のためイカをすくう時にはエアレーションを止めるので、その瞬間はイカが綺麗に見えるチャンスです。

③エサは与えてるの?何を食べる?

お店ですぐ提供される分だけをほぼ毎日仕入れているため、エサを与えることはありません。イカは小魚やエビ、時には共食いもする獰猛な生き物です。なので店内でもイカのいけすと、その他活魚のいけすは分けて管理しています。

④イカはどれくらい生きる?

海で獲られて港から生きたまま運ばれ、店内のいけすの中で泳ぐイカはどれくらい生きるのでしょうか。イカの種類や時期、漁の方法にもよりますが最大で4〜5日は元気よく泳ぎ続けます。

⑤素手では極力触らない

イカは熱に非常に弱く、人間の手の温度もイカにとってはヤケドするくらい熱いものです。なので、素手でさわるのは極力少なく、イカをさばくその瞬間だけが理想です。イカを漁船や活魚車から移動させるときは、カゴや網で丁寧に扱うことを徹底しています。